雨飾山(あまかざりやま)
1963m


姫川温泉の姫川を挟んで対岸より        撮影=塩月






 雨飾山(1963m)です。
 
  “名前は知っているけど,まぁ,特別な理由がない行くことはないかなぁ?”みたいな山ってありますよね。この雨飾山もそんな山の一つでした。といっても,実際のところは“日本アルプス”と“3000m級の”という言葉に惹かれて次の山行の計画をたてることが多いミーハーな性格なので,“それ以外”の山になるとなかなか手をつけないというだけなんですが・・・

 では今回はなぜ?ここに行くことになったのか!それは,この山を見てしまったからです。
 ってなんのこっちゃ?

 姫川温泉方面から見た雨飾山
 写真の撮影場所は,新潟県糸魚川市になります。といっても,姫川を挟んで,小谷村,姫川温泉の対岸になるのでほとんど(?)長野県です。
 撮影=塩月
 
 マジ,かっこよすぎ!
 2月に仕事でここに来たときに,この場所でこの山を見て,ぜひ!この山に登ってみたいと思いました。

 それでは,簡単に雨飾山(1963m)の説明をします。
 この山は,長野県と新潟県にまたがって連なる妙高連峰の西端に位置します。登山口は一般的には長野県小谷村の小谷温泉ではないでしょうか。日本有数の豪雪地帯のため,標高のわりに高山的な雰囲気になっています。
 そんな感じ。

 しかしあれですね。長野県の南の端,飯田市から北の端(ちょい端ぐらいかな?)の小谷村まで,行くだけで疲れてしまいますよね。車で約3時間半。“いくぞー!”ってなるには,それなりのテンションが必要です。
 今回は“ゴールデンウィークになったぞー!やったー!だけど休みはほとんど無いぞ!うっひー!山にいけるのは今日だけよん”という感じのノリで出発しました。ちなみに今回はパートナーであるH川嬢と一緒です。

 そのときの日程です。
2004年4月29日:小谷温泉⇔雨飾山登山口⇔雨飾山⇔雨飾山登山口⇔小谷温泉

 夏山シーズンであれば,登山口のある雨飾高原キャンプ場までは車でいけますが,残雪の多いこの時期は,小谷温泉から歩かなくてはなりません。

 どうでもいいですが,小谷温泉には無料(寄付制)の露天風呂があります。入ったことはないですけど。
 車は“栃の樹亭”という温泉旅館の下にある駐車場にとめました。私らのほかには5〜6パーティーほどが駐車場で準備をしています。その半分ぐらいはスキーを持っていました。そういう私もスキー持参だったりします。ブフフ。
 
 朝6:00頃,栃の樹亭の看板横を通って出発。

 栃の樹亭入り口付近
 下山したときに,この“栃の樹亭で温泉に入りました。
 とても気持ちのいい接客をしてくれる素敵な温泉旅館です。
 撮影=塩月


 道路はすぐに雪でいっぱいになりました。思ったより雪があって,ちょっとビックリ。
 
 登山口までの道路
 今回の山行は,ほとんどが雪の上を歩くような感じでした。
 ちなみに装備は,プラブーツとスキー,ストックと山スキーもできるようにしました。
 ちなみに私はスキーを5回しかしたことがありません。 
 撮影=塩月


 約一時間も歩けば,登山口の雨飾高原キャンプ場へ着きます。

 登山口(夏)付近

 撮影=塩月
 広々とした気持ちのいいところです。といっても,夏は駐車場だけど。 

 
 登山口からは案内板にしたがって,大海川(おおみかわ)に沿って歩いていきます。

 雪に覆われた大海川の河原はとても広く,ケショウヤナギの大木が何本も立っていて,なんとも不思議な場所です。初めて見るような景色に感じました。
 って,初めてだけど・・・

 大海川で登山口方面を振り返る

 撮影=塩月
 ある意味ブキミなケショウヤナギの大木。
 ケショウヤナギっていうからには,ヤナギなんだろうな。葉が出てくると,やっぱり垂れるの?


 ほどなくすると雨飾山へと続く尾根に取り付きます。細尾根で,けっこうな急登が続くいやらしいところです。

 細尾根

 撮影=塩月
 ここは雪が少なめ。
 でも,ちょっときついかも。
 急登が続くし,けっこう危険です。


 細尾根の急登を登りきると,広々としたブナ林の中を歩いていきます。
 私はこれほどのブナ林を見たことがなかったので,かなりの感動モンでした。

 ブナ林    ぶへ〜 ここのすばらしさが全く伝わらない写真だ。

 撮影=塩月
  
   撮影=塩月


 ほどなくすると視界も開けてくる。天気も良いしサイコー!


 撮影=塩月
  
   撮影=塩月


 雪は非常に多かったのですが,比較的しまっていてとても歩きやすい感じでした。
 これから雨飾山の頂上直下へ続く荒菅沢(あらすげさわ)までに,2度ほど沢をトラバースぎみに歩くのですが,トレースがなければ非常にわかりにくいので注意です。だけどこの日は間違ったトレースについていったおかげで,ひどい目に合いました。ちゃんと自分で地図を見るようにしましょう。

 荒菅沢を見下ろす

 撮影=塩月
 なかなかの高度感。
 沢の真ん中に登山者が4人いるのがわかりますか?

 頂上へは写真上の尾根を写真左方向へ歩いていきます。

 
 荒菅沢の上流には“布団菱(ふとんびし)”と呼ばれる岩峰群があって,ちょっとしたミドコロとなっています。なかなかの眺めに感動です。
 だけどこの沢のトラバースは,布団菱からの落石があってケッコウおっかない場所に感じました。


 撮影=塩月
  
   撮影=塩月

 
 荒菅沢を渡って尾根へ取り付きます。

 取り付いた尾根の様子

 撮影=塩月
 頂上は写真の左方向です。このまま行けば主稜線へ合流です。
 広々としていて気持ちのよい尾根歩きです。
 でも,これに取り付くまでが,けっこうな急登を登らなければならないので大変です。

 なだらかな尾根道が続くのですが,主稜線に近づくにつれて傾斜がきつくなってきます。途中ちょっとした岩場がありはしごを渡ります。でもたいしたことないよ。たぶん・・・

 だんだん急になってくる尾根道

 撮影=塩月
   途中ある岩場?
  
   撮影=塩月

 この支尾根から主稜線への取り付き付近が,これまたきつい急登でマイってしまいます。この時期はこのへんが一番危ないのではないのでしょうか?


 撮影=塩月
 急な斜面で下から撮ると変な絵ですよね。なんか月面を歩いてるような。

 ちなみに上から見るとこんな感じです。 

 撮影=細川
 斜面は上から見たほうが高度感は伝わりますよね。けっこうおっかない感じはしませんか?
 ちなみにこれは帰りの写真です。

 
 けっこう急な斜面なのですが,雪がいい感じで“ざくっ!”っと入るので,アイゼンはつけませんでした。慎重にステップを切りながら歩いていきます。
 ていうか,前のパーティーのつけたステップのおかげで階段を歩いていくような感じと説明したほうがいいですね。

 しかしこのステップを切っている前のパーティーですが,本当に“慎重”です。男2人,女2人の4人パーティ-だったのですが,前の男2人がピッケルとキックで丁寧に階段を作っていて,非常に時間がかかります。
 
 
“お父さん,ここはなんだか恐いわ〜”   “しかたないなぁ〜ゆっくりついて来いよ!

 みたいな会話があったがどうかはわかりませんが,非常におそい!斜面で渋滞を起こしています。
 私的には“さっさとアイゼンはいて,もっと速く歩けよ!”と言いたいところですが,このパーティーの作ったステップで,追いつくまでの道のりを,楽をさせてもらったのは事実なので,いまさら横を“どうもお疲れ様”って感じで通り過ぎるわけには心情的に難しいわけで・・・

 というわけで,先頭を交代してステップを切ることにしました。

 撮影=細川
 いちおう先頭が私です。
 正直これは疲れた。ていうか,そんなわざわざピッケルをつかって掘らなくても十分なのになんでそこまで慎重に・・・ まぁ,用心にこしたことはないのだけど。
 こういうのを無視して,どんどん先に行くぐらいの気持ちじゃないと,“デッカイ”人間にはなれないのかなぁ?と思ったりもします。


 ここを越えれば,頂上直下の笹平という開けた場所に出ます。ここでようやく頂上を見ることができました。
 
 笹平

 撮影=塩月
 左上が頂上です。
 この山って,途中で頂上が見える場所ってあるのかな?


 笹平から雨飾山の頂上までは,あとヒトフンバリってところでしょうか。最後の斜面をヒーヒー言いながら登りきりました。
 
 で,ようやく到着。なかなかの絶景です!

 戸隠方面

 撮影=塩月
   白馬方面
  
   撮影=塩月

 
 とりあえず記念に

 撮影=細川
 雨飾山西峰の頂上にて

 
 ちなみに雨飾山は双耳峰で,東峰と西峰の二つピークがあります。高いほうは東峰ですが,そちらでは祭りを行っていたので,静かな西峰で大パノラマを満喫することにしました。

 そしてふと見ると,西峰ではダンディな単独行者が一人,日本海を眺めていました。
 背中に哀愁を感じます。

 撮影=塩月
 

 帆布素材の渋いザックを背負い,サングラスをした,なんともダンディなこのオッサンのことは,登っている最中も気になっていました。
 マジでかっこよすぎ!オレもいつかは,こんなヤマノボラーになりたいぜ。
 双眼鏡を眺めるダンディなオッサン

 撮影=塩月
 
 

 このオッサン,話しかけてみると意外にいろいろと話をしてくれるいいおやじでした。
 なんでも雨飾山に登るのはこれで7度目になるそうで,この山の良さをいろいろと説明してくれました。
 またいつかどこぞの山で会いましょう。


 そして,あとは頂上で昼食をとって下山するだけです。
 
 しかし!私にとってはここからがお楽しみ。ムフフ・・・
 だってスキーを担いできたんだもーん!
 でも,オレって滑れたっけ?

 そんなもんで。



 
滑っているように見えるワシ