南アルプス白峰三山縦走
(北岳・間ノ岳・農鳥岳)


大樺沢からみた北岳        撮影=塩月





南アルプス白峰三山縦走です。

白峰三山とは,北岳(3192m)・間ノ岳(3189m)・農鳥岳(3026m)の3つの山のことを言います。その3つの山とも3000m級
のでかい山で,そのうち北岳(日本で2番目の高さ)と間ノ岳は,深田久弥の日本百名山にも選ばれております。
この白峰三山の縦走路は,3000mの稜線とその展望の良さから南アルプスでは最も人気のコースとなっていて,私も
一度はやってみたいと思っていました。

この山行は,紅葉が真っ盛りの10月5〜8日に行ないました。どうでもいいんですけど,10月8日が私の誕生日でしたの
で,何か記念になるような山行をしたくて,ココに決めたシダイであります。

そのときの日程です。
1日目(2001/10/05):新宿駅〜甲府駅 夜行(中央線・中央本線)
2日目(2001/10/06):甲府駅〜広河原(山梨交通バス),広河原〜大樺沢右俣〜北岳肩ノ小屋(テント)
3日目(2001/10/07):北岳肩ノ小屋〜北岳間ノ岳〜農鳥小屋(テント)
4日目(2001/10/08):農鳥小屋〜農鳥岳〜奈良田 奈良田〜身延駅(山梨交通バス)

前夜のうちに甲府入りをして,駅寝?をしました。
甲府駅は,広くて清潔なとても良い駅で,私と同じような登山者が大勢駅寝してました。だけど不幸なことに,そこは甲
府の若者の間では,最も有名なクラブだったりします。ヒップ・ホップでダンシングな音楽が,一晩中駅の構内を流れて
いるのでした。マジで勘弁してほしかった・・・

そんな感じで,寝不足のまま,甲府駅4:30発の広河原行きのバスに乗りました。
広河原往きのバスは,紅葉シーズンということもあって臨時バスが出る程の盛況ぶりだったのですが,乗務員(オバハ
ン)の機嫌の悪さには,かなり気分を害してしまった。

広河原に着いたのは,6:30頃でした。

 とりあえず記念に・・・
登山口の広河原にある,南アルプス開祖たちのレリーフ

日本アルプスを世界に初めて紹介したウォルター・ウェストン
と,ウェストンに協力して野呂川の自然を守った芦安村長・名取
運一,そして南アルプス林道の開通に尽力した山梨県知事・
野久の3人のレリーフ。

でも,こういったところの記念写真は,一人だとなんかつらい
な・・・


いよいよ出発です。
広河原のバス停から野呂川に沿って北へ少し進むと,大きな吊橋がかかっていて,これを渡り大樺沢を北岳に向かっ
て遡って行きます。

 野呂川にかかる吊橋
吊橋の向こうには,北岳の頂きが顔を覗かせる。

テンションも上がっていい感じ。
 撮影=塩月


しばらくは鬱蒼とした林の中を進みます。
途中で,白根御池小屋を通る尾根伝いのコースとの分岐があるが,大樺沢沿いのコースを迷わず選びました。大樺沢
を遡れば,正面にどかーん!と北岳を見ながら,歩くことができると思ったからです。

 大樺沢を行く
3〜4日前に降った雨の影響で沢の水量が増えていて,登山道が
完全に水に浸かっているところもありました。
途中に沢を横切る場所があるので,水量の多いときはこのコー
スを避けたほうがいいかも。
 撮影=塩月


大樺沢を2時間も遡れば,視界が開けてきてどーん!と北岳が現れます。

紅葉シーズン真っ盛りで,最高の景色でした。おまけに天気もマ
ズマズの状態。
しかし,ホントに北岳はデカイな!
私のテンションもこのとき最高潮に達し,ノリノリ(死語)で大樺沢
を北岳に向かって遡っていきました。
 撮影=塩月


しかし,どういうことだ?!歩いても歩いても山の大きさが全く変わらん!ていうか,北岳に近づいてる感じが全然しな
い。それだけ山がデカイということか・・・

 大樺沢と北岳
歩けども・・・
まじでつらかった・・・
 撮影=塩月


広河原より5時間もかかって,ようやく大樺沢ニ俣に到着。コースタイムの2倍も時間がかかってしまった・・・
のんびりし過ぎかな?と思いつつも,まぁ,こんなもんだろうと,いたって冷静な私でした。
ここで北岳山荘方面の左俣と,北岳肩ノ小屋方面の右俣に登山道は分かれるのだが,縦走するなら稜線の北側に出
る右俣のほうがいいだろうということで,右股を登ることに決定しました。

ここから稜線まで,かなり厳しい急登が続きます。
 
 右俣からみた北岳の威容                    右俣方面の急登
    
 撮影=塩月                             撮影=塩月


ガンガンと高度をかせぎながら登っていきます。景色も良くてサイコー!!

 右俣から見た鳳凰三山                      大樺沢を見下ろす。
    
 撮影=塩月                             撮影=塩月

大樺沢には,もう10月になるというのに雪が残っていました。昨年は,近年まれにみる大雪だったとのこと。

しかし,この右股の急登をつめていくうちに,強烈な頭痛が襲ってきました。“少し風邪気味だったのが,どんどん悪くな
ってきたんだろう”ということで,途中で一時間程の休憩をとって横になって寝たのですが,全然良くなりません。だけど
いまさら帰るつもりもなく,とりあえず今日の目標の北岳肩ノ小屋まで我慢することにしました。

なんとか右股の急登を登りきって稜線の上まで到着したときは,どうにもならないぐらい頭痛がひどくて,おまけに咳も
出るようになりました。“いよいよ本格的に体調を崩してまったな”と感じながらも,甲斐駒ヶ岳や仙丈ケ岳が間近に
見えてかなり感動したのを覚えています。独りでブツブツ,“でけ〜なぁ〜,でけ〜なぁ〜”を繰り返し言いながら歩い
てました。

 ずがーんと甲斐駒ヶ岳                      ずがーんと仙丈ケ岳
    
 撮影=塩月                            撮影=塩月

稜線上に出れば,北岳肩ノ小屋まであと少しです。最後の力を振り絞って,肩ノ小屋に到着したときには,夕方の4時を
回っていました。広河原から9時間半以上もかかったことになります。
その日はテントを張ると,とりあえずお粥のようなものを作って胃の中に流し込み,すぐに寝てしまいました。体力を使
い切るような登山は,本当はしちゃイカンのだろうけど,これほどキツイとは・・・ 
夜の8時ごろに一度,寒さで目が覚め,持参していた風邪薬を飲みました。このとき“明日は,とりあえず北岳に登っ
て下山しよう”とマジで考えていた私です。

どうでもいい話なんですけど,私の前に山小屋で受付をしたカップル(社長と愛人といった感じ)が,受付の人にかなり
横柄な態度で“ツインで一部屋お願いするわ”と言ってました。ホテルじゃないんだから・・・



白峰三山縦走 後半につづく










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